2019年5月17日 お知らせ, お部屋をお探しの方, 不動産をご購入の方, 不動産オーナーの方
保険金の支払額を決める「損害額の査定法」には二種類あります。
「時価額による査定」と「再調達価額による査定」です。
家財保険では「再調達価額による査定」により支払保険金の額が決められます。
再調達価額とは、ある家財を再度取得または購入するために必要な金額のことです。
従って、その家財が現在いくらで売られているかを調査して支払う金額を決定します。
たとえば、5年前に10万円で購入したテレビが上階からの漏水で故障・修理不能になったとします。
5年前と同じテレビが現在も販売されている場合はその販売価格をお支払いすることになりますが、
電化製品の場合は機能が向上した新製品が次々と発売され、旧商品は市場から消えていきますので、
現実的にはほとんどあり得ません。
従って、「再調達価額による査定」の考え方では、今回壊れたテレビと同等の機能を持つ機種の現在の市場価格を調べ、
その金額をお支払いすることになります。
古い型の機種は価格が低下するのが一般的ですから、例にあげた事故のテレビと同等品とみなされる製品が、
現在5万円で売られているとしたなら、保険金5万円をお支払いすることになります。
5年前に購入した時の価格10万円を認定してお支払いするわけではありません。
テレビやパソコンのように次々と新製品が出てくる物品もある一方で、
機能や材質に変化がなく、価格もあまり変動しないという家財もあります。
洋服タンスのような家具類がその代表例と思われますが、
たとえば、3年前に8万円で購入したタンスが火事で焼けてしまった場合、
同等品が現在も8万円で売られているならば、保険金8万円をお支払いすることになります。
このように「再調達価額による査定」の場合、
その物品によって支払金額の認定に違いが生じる可能性があります。