2024年4月23日 お知らせ, お部屋をお探しの方, 不動産をご購入の方, 不動産オーナーの方
過日、興味深い記事を見ましたので、お知らせいたします。総務省がおこなった、2023年の住民基本台帳人口移動報告が今年の1月に発表されました。ニッセイ基礎研究所の天野先生がその分析を行った記事をご紹介します。
【2023転入超過プラスは7つの都県のみ】
第1位 東京都 6.8万人(前年3.8万人) 前年比1.8倍増 女性の転入が多い〇
第2位 神奈川 2.8万人 男女比同じ
第3位 埼玉県 2.5万人 男女比同じ
第4位 大阪府 1.0万人 女性の転入が多い 〇
第5位 千葉県 0.5万人 女性のみ転入が多い〇
第6位 福岡県 0.4万人 男性多い
第7位 滋賀県 0.01万人 女性のみ転入が多い〇
さらに勝ち組となった転入超過プラスの都県7エリアの転入者の年齢階層を分析したところ、下記のような分析結果となりました。20歳代前半の年齢層はほぼ未婚であり、専門学校、大学などの卒業・就職を行う時期であり、ほぼ『就職による移動』と分析しています。
1位 20歳~24歳 8.5万人 60% (男性3.7万人 女性4.7万人)
2位 25歳~29歳 3.5万人 25%
3位 15歳~19歳 2.6万人 20%
逆に、負け組となった転出超過は40道府県です。そのうち、31道県が女性を多く減らしている結果となっています。天野先生によれば、男性の定着率の高いエリアと女性定着が極めて苦手なエリアなどがあるようです。
ワースト1位の広島県は、男性定着に強い県でした。コロナ前の10年間で男性の1.6倍もの女性を減らしていたとのこと。コロナ後は、男性女性ともにほぼ同数で1.1万人もの転出となってしまったようです。
ワースト2位の愛知県は、2019年までに女性の2倍男性を転入させることに成功していました。しかし昨年は、男女ともにほぼ同数で、0.7万人もの転出となってしまいました。
それらの結果から、女性の定着率を上げることや、増やすことができないと、いずれ男性も大きく減らしてしまうとのことです。
天野先生は、男性の定着率を高めても、女性の定着率をたかめなければ、いずれ男性も大きく流出する可能性が高い。また、多くの若年層が就職を機に、雇用の強いエリアに移動する傾向にある。特に若年女性にはその傾向が強く、『雇用移動』で勝ち残れるエリアづくりが、地方創生の政策の要となると指摘しています。『女性・雇用』がキーワードとのことでした。